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またまたVBLレポ vapor barrier liner

重くて高価な寝袋や防寒着が売れなくなるような技術には、どこのメーカーもメディアも全く投資をしないのかもしれない。むしろ葬り去りたい技術なのかも・・。

VBL(vapor barrier liner)という技術がしっかりと確立されていて、その上手な利用方法を理解していれば、失わずに済んだ命ももっとあったかもしれない。

VBLは特殊な環境(極寒)に出向く人たちにとって、もっと当たり前に利用されるべき、少なくとも理解されるべき技術だと思う。





今回は夜間気温マイナス15度、明け方まで中~強風、シェルターは雪上。

就寝時の装備は大外から
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SHELTER:BD ONESHOT W/CARBON POLE SET

SLEEPING QUILT: Nunatak Arc Alpinist(ダウン量約400g)

SLEEPING MAT: ネオエアー120cm、リッジレスト90cm+30cm(キルトフットボックス内に縦型使用)

VBL LINER: AMK Emergency Bivy

(着衣:内側から)
頭部:フリースキャップ、VBLジャケットのフード、ダスパーカのフード
上半身:キャプ4ジップ、VBLジャケット、R2ジャケット、ダスパーカ 
下半身:キャプ3、VBLパンツ、モンベルサーマラップパンツ
足部:パタゴニアナイロンソックス、VBLソックス、フェザーフレンズダウンブーティ
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満腹食べて暖まった勢いを駆りキルトは適当に羽織った状態で就寝→食後の発熱の勢いが下がって胸から上が寒気に襲われて目が覚める→キルトのホックを首の後ろで留め、ドローコードを引っ張ってキルトの首回りの立体形状を形成し、熱をトラップする構造体を構築→保温性が高まって暖まり、再度ぐっすり→一眠りして夜中の1時半に暖かい状態で目が覚める→放尿の為外出→あまりの星空の美しさに10分くらい外に出て風に吹かれたまま星に見とれて冷え切る→起きたついでにVBLライナーを裏返して内側の湿気をテントの外で外気に当てて凍らせてからはたきおとす→その後、もとのシステム内に身を収める→冷え切ったカラダと防寒着なので、保温状態がよくなるまでしばらく時間がかかる、結構長く感じた。(外気に当たって体も冷え切ったし、防寒着内の湿気もおろらく冷えきった状態になった、一部は内部で凍ってたかも。)→体温でスリーピングシステム全体が暖まるとともに再度熟睡→朝0730暖まった状態で起床


防寒着は起床後及び行動時もそのまま問題なく使用(日中気温約5度)

帰宅後のキルトの乾燥前と乾燥後の重量差10g以下。

今回、キルトを殆ど湿気らせることなく使用できたのは、気温もそこそこ低く、風が強く、寒い環境であったため、さらに保温パンツも今まで一番軽量で保温性の低いパンツであったため、いつものように就寝時に体温が上がったときに無意識にVBL LINERを引き下げて換気してキルトをVBL装束から漏れた湿気にさらさなかったためと推測。

VBLギア(ジャケット、パンツ、ソックス、グローブ、ライナー等々)の機能性をもっと追求する必要はあるし、システムももっともっと磨き上げる必要はあるが、今までの所、保温性のアップと防寒具を湿気から守る性能に関しては体感できている。VBLシステムの実用性は確かにある。数回の実験で、VBL未体験の時に一番イメージ出来難かった蒸れによる不快感についても、先入観が強すぎたというか、やってみると実はたいして問題ない(個人差はあると思うが・・)という事もわかった。VBL理論のさらなる実用性については今後も引き続き試していきたい。VBL体験前には、何かすごく特別なイメージを描いていたが、現在は極寒という環境下での有効な保温技術のひとつとして素直に理解できている。現状、VBLに関する道具も文献もデータも不足しているが、軽量指向のハイカー以外にも研究価値及び実用性のあるテーマだと思う。


しかしなんでこうも、VBLに関する情報が不足してるんだろう。
重くて高価な寝袋や防寒着が売れなくなるような技術には、どこのメーカーもメディアも全く投資をしないのかもしれない。むしろ葬り去りたい技術なのかも・・。
アンタッチャブル?

メーカーレベルが本気になれば、使い捨てのポリ手袋製造程度の技術で、軽くて高性能なビバークにも応用できる素晴らしいVBL装束をいくらでも安価に生産できると思う。しかし、安価ゆえに儲かりそうにない。消費者を教育すれば教育するほど、高価な寝袋などが売れなくなる。メーカーや商業メディアにとっては悪循環か。




ちなみに、車中泊(仮眠程度約2.5時間)で使用した、フェザーフレンズのRock Wren は帰宅後の計測で乾燥前930g乾燥後900gと約30gの湿気(=水)を溜め込んでた。



Peace!!(・ ・)v
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コメント

非公開コメント

No title

おがさんぽさん、はじめまして。 ブログ拝見しました。
ニセコ、いいですねぇ!!
VBLの使用については、何を使って何ができるかというデータが圧倒的に少ないので創意工夫の余地はまだまだ大きいと思います。保温性に関しては個人差も大きいと思いますのでいろいろな人のデータを拝見できると非常に興味深いです。VBL、自身では非常に実用的なテクニックだと感じております。色々と情報交換できると幸いです。今後ともよろしくお願いいたします。

No title

はじめまして。
Beyondxさん、ULGさんのブログでVBLという考え方を知り、月内に実験してみるつもりです@北海道
冬山登山もするので軽量化&低コスト化に役立ちそうなので興味津々です。ありがとうございます。

No title

たがわさん、こんにちは!コメントありがとうございます。
自分も山の経験は浅く、おっかなびっくりといろいろ試しているところです。
モンゴルでのご経験談、参考になります。裸で毛布にくるまると暖かいとか聞いたことがありますが、モンゴルの人たちがそうなのかも。
これからもぼちぼちとやっていきますので、また面白い情報あればお教えいただけると幸いです。

No title

初めまして、大学時代に一度だけ山に登った程度の者で恐縮です。
2007,2008とモンゴルへ参りましたが、その際に聞いた話では
モンゴルの人たちは就寝時は衣服を脱いで裸になるそうです。
(8月のモンゴルしか存知ませんが、明け方は真冬の東京並みで、
昼間は30度代後半と思いますが乾燥しています。)
モンゴルの方達が就寝時にどのような装備かを聞かなかったのは
残念ですが、私は当時vaper barrier layerの概念を存じませんでした。

No title

kappaさん、ビバークや緊急避難の技術や装備についてはもっともっと選択肢があってもいいですよね。
エマージェンシーシートをファーストエイドキットに入れておいて、いざとなったらジャケットの中でボディコアに巻きつけるだけでも効果あると思います。
「保温ハンドブック」とかのFAKに入れれるような小さい冊子も含めていろいろ考えていきたいです。けれと、冊子は荷物になるので、緊急時のビバーク術やサバイバル術、保温方法etcをプリントしたエマージェンシーシートとか(笑)

No title

>失わずに済んだ命ももっとあったかもしれない。
 同感です。是非、製品化を検討したい。
Grand-pathで販売開始しようよ。

No title

ulgoodsさん、ども! ULGさんがテストされている全身密封タイプの袋やhooded vapour varrier linerでのVBの方がやはりより完璧にVBL効果を体感・検証できると思います。着たまま動けるVBLはSkurka氏のレポからのパクりです(笑)
仰る通り、準極寒でも十分に体感できると思います。

付加温度については、あくまで体感的にですが、寝袋(キルト)のグレード感からの類推で華氏で10度、摂氏で5度程度ではないかと思います。ちょうどIDでの表記と似たラインだなという感じです。
http://www.integraldesigns.com/product_detail.cfm?id=677&CFID=1577356&CFTOKEN=58729395
節約できる寝袋の重量とVBL装備の重量比ではよほどのマルチデイハイキングでない限り、重量面でのメリットは出にくいですが、寝袋その他の保温材が水分から守られて「いざとなったらマルチデイ対応も可」なるところにハイキングスタイルとしての「自由」を感じております。

昨シーズン、密封袋を身にまとってほぼ前人未到の未知の領域ともいえるVBの世界へ単独で突っ込んでいかれたULGさんの冒険心には常々敬服いたしております。そして今シーズンの2010的分析を楽しみにしています。Peace!!(・ ・)v

No title

creepさん、概ねイメージされている通りではないかと思います。
頭部のシステムを、薄手のベースレイヤー的バラクラバ→VBL(バラクラバタイプとか・・)→保温材(寝袋のフード部やらインサレーション入りフードやらダウン帽やら)、という風にもっと戦略的に増強すると全体での保温性能ももっと上がるかと思います。一説によると頭部からの放熱量は全体の1/3くらいあるとかないとか・・。
creepさんの蝶野VBLスーツが気になっていますw

No title

こんにちは。やってくれましたね!
私もVBをやりましたが、一旦潜ったら外に出ない覚悟でしたが、着たまま動けるようなVBLな発想は新しいと思います。
一般的にはサウナのように汗が出続けるイメージと皮膚呼吸ができないと死んでしまうという思いこみ、それと極寒条件での技術であるということがVBLの事例が少ない理由だと思いますが、そこまでじゃなくてもメリットは実感できます。

で、保温性というか、温度付加は私は検証して折らず、現時点では期待しないことにしているのですが、行儀よく寝てQuiltという条件も加味して何度くらい稼げた感じでしょうか?

私も今後は、呼気が寝袋に戻らないような工夫も絡めて考えたいと思っています。
またシーズンありますから、試せそうです。

No title

素晴らしい検証!
何よりは自分が昨年VBLライナーを使用し感じていた、
「ダウンのfillweightって350g~400gで充分なんじゃないかな?」と言う思惑を先にご立証されてしまいました(笑)
これは悔しいですw

どうレイヤリングするのが効果的ですかね?
自分は今シーズン、今回のbeyondxさんとは違うレイヤリングを試してみたいなと考えてます。

肌に直でVBLスーツを装着し、その上に保温層を構築する方向ですね。

昨シーズンは肌の濡れを潜在的に避けたのか、装束は纏わず、
今回のbeyondxさんと似たレイヤーでVBLライナーを試したのですが、
今後尽き詰めるなら「肌以外濡らさない」、そして「濡れなくなる」と言う概念の追及が、
現状我々が薄ら掴んでいる既知の土俵での挑戦になるのかな?と思ったりしました(笑)

そうなると先に述べた「装着場所(レイヤリング)」と「VBLスーツの素材(裏地等)」は、
検証を重ねるにおいて大事なファクターになるなと思い、様々な装束が気になっております。

身体から発生した熱を効率的に増幅、蓄積し、
不感蒸泄を引き起こしている事を体感するのが次のstepでしょうか?(笑)
一旦締めます、長文失礼致しました。
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